ChaboのFF11日記+(跡地)

IfritサーバでFF11をやっていたChaborinの日記でした。

そろそろのまネコ問題の落としどころを

Mixiのコミュニティで、騒動の当本人からこんな記事が出ました。
敢えて全文掲載します。


mixiやめます
max matsuura


みんなさよなら
mixiでいろいろな友達ができた。 1000人の友達普通できますか(笑)


1000人だけだけど僕はすばらしい友達だと思っていた(一方敵にかもしれませんが)


ある方からは1000人に祭り上げられていい気になるなという意見もいただきました


いろいろな意見を仕事にいかしアンオフィシャルのサイトをセミオフィシャルにしたり、通常なら規制されるべくフラッシュの無断音源使用にもクリエイティブをみつめ、注意し、申請を取り堂々と公表できるようにもっていったり、亜美のアカペラをだしてリミックスを募集したり、著作権にもしや引っかかるかもしれないことでも、クリエイティブを大事にしてやってきました。現行著作権が古いと思っているからです


これは明らかに前会長のときではできなかったことです。


僕は今の著作権法がつじつまが合わなくなってきているとおもっています。10年前に起きたアメリカでのサンプリング問題をみなは知っているのでしょうか。ものすごい激論の結果、現在許可をとればサンプリングの使用は可能になりました。


フラッシュもそういう文化の発生ととりいちいちうるさく著作権をふりかざさず、クリエイティブを見つめようと思ってしたことでした。


エイベックスをレコード会社だと思っている方が多いいと今回感じましたが、
われわれはレコード会社ではありません。


総合エンターテインメント企業です。ですからグッズも旧ハウディという会社で
昔から作っています。


ノマネコはその中からたまたまでできたアイデアと商品です。


このようになると思うどころか皆様に喜んでもらえると思っていました。


アスキーアートにそれほどの文化と皆様の支持があることは2チャンネルを見ない私にはまったくわかりませんでした。むしろ2チャンから派生したキャラクターが有名になっていくことに2チャンの方々が喜んでくれるのではとも思っていました。


結果は散々ものでした。


想定外。そのものです。




我々の対応も遅かったのでしょう




結果、図柄の商標はあきらめました。


もうける目的より楽しんでもらうことかせ最大の目的だったので。




ただ、取引様のためにのためにノマネコという文字のもの商標は申請しています




しかし、この事件が大きくなり、AAを愛する人たちの要求で僕らは図柄の商標を取り下げました


僕らの目的は商売をしたかったわけではなくみなに単純に喜んでもらいたかったのです。


その結果家族を殺すという脅迫文にまで事件は発展しました。


2ちゃんの匿名文化については今後さまざまなところで論議されるでしょう。


匿名が悪いのではなく匿名にのっとって普段いえないことを言っている人たち、そして殺人などという反社会的書き込みをする人たちに非があると思います。


2チャンからもすばらしい文化が創造されます。




それを世に出していくのがエンターテイメントを生業としている自分の仕事だと思い、
前依田会長から引き継いだ自分が一番最初にしたことはCCCDの緩和です。現在はレンタルとサンプルにしかCCCDはだしていません。最近ではセキュアCDと名前を変えて某社からは出ているようですが今の社会状況の中でIPODに収録できないCDを発売することは僕には考えられないので当社では今のところ採用する予定はありません(アップルが対応すれば考えますが)


当社の対応の遅さに問題があったことはお詫びします。


ただ、2チャンから出てくるクリエイティビティーを管理人である西村氏に守っていってもらい、それを新たなる創造物として世に広めていただけたらと思います。


そして管理人として殺害予告などが出ないよう管理していただくことも今回被害者となった僕の家族の願いです。まだ一歳の女の娘ですから


世界最大の管理人として西村さんよろしくお願いします。


また、ぼくらのような事が起きないようにお願いします




ぼくはこれでmixiをやめます。


ずっといってきたことだとは皆さん理解してくれますよね。


ナニに対しての屈服でもなく自分の意思です。




なお、ぼくの管理しているMAXI MAXMATSUURAも閉鎖します。


できればみなさまから脱退していただけると助かるのですが・・




こんなことなく皆さんとお付き合いできたら最高でしたね。


でも、僕はみなが知っている通りいつまでたっても変わらないので何処かであったら声をかけてください(笑)






今後以降はメッセージには返信いたしませんのでご了承ください




ここはコミュニティなので自主的退会をお願いします



この文章を読んで思ったこと。
「この人は完全に落としどころを間違えたな」、と。
今回の問題の何がポイントなのかわからないまま引くに引けない状態になり、全く筋違いの譲歩(と思えること)をやったということです。


本来であれば、彼らはクリエイティブ界の人間を味方にしなければならなかったはずです。そして、そう動いてきたことがこのメッセージから読み取れます。
しかし、そのアプローチは全くもって古かったと言わざるを得ません。
しかもこの期におよんでも、この問題が単に「2ちゃんねる」だけに対する問題だと勘違いしています。


この「のまネコ問題」とは、Internetという規制の非常にゆるいフロンティア(敢えて2ちゃんねると限定しない)で培われた公知のキャラクターである「モナー」を改変し、「のまネコ」という何のオリジナリティもないキャラクターを既存の音楽・流通業界のルールに則って展開しようとしたこと、それにつきます。
みんなが怒ってるのは、のまネコ登録商標したからではありません。


モナー」を「のまネコ」というキャラクターに言い換えて、オリジナルだと主張していることが全ての問題の元凶なのです。


もちろん他にも問題点があるのはわかっていますが、それ以外のことは私は何も問題にしていません。正直言って、登録商標にしようが金儲けしようが、元があって、それに対して十分な配慮をしていさえすればそれでよいと思ってます。


だけど、Avexがどれだけ「のまネコ」がオリジナルだと主張したとしても、あれは絶対にオリジナルではない。
まして、あのo-zoneの曲を日本で販売する権利を取得したのがAvexだったとしても、それはあくまで後からの話であり、このブームは黒フラが起源。
そして、それに対するリスペクトがかけらもない。
それこそが最大の問題なのです。


彼らは、
「俺たちがモナーを大衆に知らしめたのだ、感謝されてこそすれなぜ批判されなければならないんだ?」
と考えていたことでしょう。
だけど、それこそ思い上がりというやつです。


2ちゃんねるの匿名文化なんかどうでも良い。
殺害予告をした愚かな奴はさっさと捕まえてほしい。


Avexはあの「のまネコ」をオリジナルと主張したことによって、2ちゃんねるを敵に回しただけではなく、Internet界の全部の大多数の人*1も巻き込んで敵に回したのですよ。
それをいつまでも忘れないでください。


そして、Avexにとって恐らく一番引くに引けない問題になっているであろう金銭上の問題について。もしのまネコモナーの二次創作物であったとAvexが認めたとしても、モナーが1次創作物であるが故に(普通なら)発生するロイヤリティなどは払わなくても済むくらいの度量は(Internet側の人に)あると信じています。そもそも2ちゃんねるモナー著作権者ではないわけだし、仮に共同著作権者という防御手段があったとしても、それが高じて金銭の授受(例えば2ちゃんねるのサーバ代に寄付など)などという落としどころはやってほしくない。


ただ、のまネコモナーの2次著作物であると認めてくれさえすれば良いと思っています。それ以上は何も望んではいません。
私たちInternetの住人が求めるものは、お金ではない。名誉なのです。


この流れは、2ちゃんねるの匿名文化だけで片づけられるものではなく、Internetに脈々と流れる「Free」の精神そのものです。


もう一度言うけど、Avexはリスペクトが足りなかった。
たった、たったそれだけなのです。

*1:id:strange:20051007 さんからの指摘で修正。The Netの「いろんな考え方を表明することができる」機会のことを尊重すると、少なくとも全部はありえない... で、主観的には「一部」とは思えないので「大多数」とします。※さらに追記で再訂正をしていますので参照ください。